前神奈川支部長 新井 貢さんを偲んで

 新井さんは、食道の動脈瘤手術のあと自宅療養中だったので、当日鎌倉市役所訪問の帰りに「会いたい・・」とメールをしたのですが、ご子息から「今日は体調が良くないので・・」との返信であきらめて帰宅した矢先の訃報でした。
 新井さんとは、江ノ島の県立女性会館で開催された神奈川互療会の新年会が初めでした。平成3年5月に神奈川支部長に就任されてから、事務局として15年間を共にした後は、オストミー協会会長等であっという間の27年間でした。
 神奈川支部の新年会を鎌倉で数年間開催しておりましたときは、帰りに新井さん宅によって、新井さんがつくったうどんを故笠川先生方と一緒にごちそうになったことが楽しい思い出です。
 新井さんの支部長時代には、全国に先駆け、神奈川県との協定「災害時の医薬品等に関する協定により供給される医薬品」に、ストーマ装具の供給も可能との協定を結ぶことが出来ました。現在は、協定の中身を充実させようと、3・11東日本大震災のような災害時に対応できる供給経路の具体的な確立に向けて活動しております。装具の公的備蓄が思うように進まないので、事前の策としてせめて公的機関に“各自の使用装具の備蓄保管場所の提供”を求めていますが、今や半数以上の市町村が開始、または準備段階に取り組んでいます。
 「外出時の不安解消」「災害時の不安解消」老後の不安解消」が一日でも早く達成できるように見守っていてください。
謹んでご冥福をお祈りいたします。 合掌
記:IT
 私は、オストミー協会の前身「互療会」に入会の時には、藤沢市でもはずれのバスの便も悪いところに住んでいたので、会合には全然出席していませんでした。
 新井さんとの出会いは、昭和63年8月に、藤沢駅近くに転居してまもなくのこと、平成元年に互療会が社団法人日本オストミー協会になった後に、新井さんから「役員に・・・」という電話を頂いたことがはじめでした。あれからあっという間の24年でした。18年間は支部長として、そのうちの数年間は、会社勤務を続けながら、神奈川支部を引っ張ってきていただきありがとうございました。
 19年度から21年度は本部での会長職、お疲れ様でした。肝臓がんで本部の会長を退かれて、電話のたびに「体があってのものだから無理をしてはだめだよ。誰も痛い苦しいは代わってもらえないのだから・・」と言われました。身をもって体験された結果の言葉だったのでしょう。
 研修旅行で何度かご一緒の写真も今は懐かしく、その時の会話も、声量ある歌声も、新年会のはかま姿も今は懐かしい思い出となってしまいました。
 今年の1月30日に、角田支部長と湘南鎌倉総合病院の看護部長との打合せに行った際、病室でお会いしたのが最後でしたが、その時は、こんなに早くお別れがあるとは到底思えないくらい元気な新井さんでした。
 5月の総会にはお見えにならず、出欠ハガキもいただけなかったのが気になってご自宅に電話を入れたところ、奥様から「胃は丈夫な方だけれど、いつもの検査に異常がないので胃カメラで検査したところ、食道に動脈瘤が見つかった。破裂するといけないので手術をしたが、場所が食道ということもあり、点滴ばかりで体力がなくなり、リハビリでやっと杖をついて歩けるようになったので退院できた。家の中を、杖をついて歩けるようになったが、まだ人に会いたくないというので親戚にも誰にも連絡していない。」ということでした。
 少し落ち着かれたらお会いすることにして電話を置きましたが、とうとうお会いすることなくお別れになってしまいました。
 新井さんは、現支部長の角田さんと二人三脚で現在の神奈川支部を引っ張ってきてくださいました。会員増強活動においては、各支部低迷する中、神奈川支部で「販売店に協力を求めて開催する相談会」は新規入会者がうなぎのぼりに増え、それを全国的に「神奈川方式」とまで言われるようになったのは、新井さんのPRでした。
 新井さんのあとを受け継いだ我々は、新井さんがつけてくださった道を切り開くべく角田支部長を中心に活動してまいりますので、どうか安心して見守り応援してください。
謹んでご冥福をお祈りいたします。 合掌
記:SS 
 新井さんとの出会いは、オストミー協会での「女性の会」でした。今から22年前のことです。術後3ヵ月を過ぎたときに参加しました。受付に新井さんと角田さんが並んでいました。後日、新井さんから受付に現れた私は、青い顔で憔悴した感じだったようです。
 入会してからは「どうだい。元気か?」といつも声をかけていただきました。その後、会のお手伝いをするようになってからそろそろ20年になります。
 新年会の後、皆さんで頂いたお手製のうどんは美味しかったです。つけタレの豚バラと玉ねぎの味は今では我が家の定番になっています。
 神奈川支部の会の発展に力を入れられて今日の会の基礎となっています。まだまだ会の知恵袋として居てほしい方でした。これからの神奈川支部を見守ってほしいと思います。有難うございました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。 合掌
 記:YO

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更新日:2012年8月31日