第21回定期総会(藤沢市)

主 催 公益社団法人日本オストミー協会神奈川支部
日 時 平成21年5月17日(日)10時30分〜16時30分
場 所 藤沢市労働会館
交 通 JR藤沢北口下車 又は 小田急線藤沢本町下車 徒歩10分
1号議案:平成20年度事業報告
2号議案:平成20年度収支決算・監査報告
3号議案:平成21年度事業計画案
4号議案:平成21年度収支予算案
5号議案:役員改選
講 演 障害福祉の現状について
講 師 藤沢市市長・海老根靖典様
相談員 藤沢市民病院看護師・新村智子様
展示会 補装具メーカー・販売店の補装具等の展示あり
参加費 500円(資料・昼食代 当日受付にて徴収します)
総会開催アルバム
受付風景
総会総合司会者・丸山さん
(相模原市・県央地区代表役員)
角田支部長の挨拶
来賓:神奈川県障害福祉課 地域生活支援
担当課長 中田和之様挨拶
来賓:(社)日本オストミー協会
会長:新井 貢様挨拶
感謝状授与:阿部監事
感謝状授与:石川(前)監事
議長:丹藤さん(平塚市)
書記:小熊さん(藤沢市)牛尾さん(逗子市)
にて議事進行
角田支部長より活動報告
須田事務局長より会計報告
医療講演・医療相談会アルバム
藤沢市海老根市長
「障害福祉の現状について」の講演
藤沢市海老根市長講演風景(1)
藤沢市海老根市長講演風景(2)
藤沢市海老根市長講演風景(3)
総会議事内容
平成21年5月17日(日)午前10時30分より藤沢市労働会館に於いて、神奈川支部第21回定期総会が開催され、12時10分に閉会しました。
丸山政巳さん(相模原市)の司会で始まり、昨年度亡くなられた会員の25名のご冥福を祈り、黙祷をささげました。
会員総数378名(会員365名、賛助会員13名)の内、委任状提出225名、出席者51名で、会則15条6項に基づき、総会は会員の議決権の過半数(委任状を含む)をもって成立する旨を報告して開始されました。

議長には、丹藤さん(平塚市)、書記には、小熊さん(藤沢市)牛尾さん(逗子市)が指名されました。詳細は次の通りです。 

■支部長挨拶:角田 勇
障害者自立支援法の応能負担への改正、県においても、第2期神奈川県福祉計画策定等の障害者施策が実施されようとしております。かってない経済不況の中でも、オストメイトの社会生活の質を落とさない様、これからも介護保険制度の中で、ヘルパーさんによるストーマ装具の交換、災害時の備蓄、避難所でのオストメイトトイレの設置、ストーマ用品の給付等について協会本部と連携しながら、各自治体に要望要請していきたいと思っております。
これらの要望要請にも、会の組織強化が必要です。そのため会員の増加ですが、神奈川支部では、増加傾向にありますが、なお一層の会員増強のため、皆様方におかれましても、通院中の病院、悩んでいるオストメイトがいましたら、協会をお知らせするとともに、会員増強にご協力下さい。総会を開けるのも皆様のご協力の賜物と感謝しております。福祉向上のため今後とも努力してまいりますので、皆様のご協力をお願いいたします。

■来賓挨拶:神奈川県障害福祉課 地域生活支援担当課長 中田和之様
県では、オストメイトの方々の社会復帰を促進するために、社会適応訓練事業を神奈川県障害者社会参加推進センターと政令市に企画委託しています。
講習会や相談会の開催に当たりましては、皆様の格別のご協力をいただいて、多くの方々の参加を頂いております。今後につきましても、本年3月に策定しました、「第2期障害福祉計画」に基づき、引き続き県の、地域生活支援事業と位置付け着実な推進に努めていきます。皆様がストーマ装具等の給付等についても、国とともに助成経費負担を行い、市町村の取組みを財政面からも支えていきます。特別対策事業における、オストメイト対応トイレ改置の支援は、平成23年度まで延長され、整備の促進をはかっていきます。
現在、新たに、「神奈川障害者地域生活支援推進プログラム大綱」を作成しています。神奈川県障害者施策推進協議会小委員会、その元に設置した、「すまい」「いきがい」「ささえあい」のワーキンググループで検討を重ね、骨子案を作成し、4月に施策説明会を各障害関係団体に開催しました。皆様のご意見を頂きながら、内容を充実していきたいと思います。今後とも皆様のご理解と、ご協力をお願いいたします。オストミー協会神奈川支部のさらなるご発展と皆様方のご健勝、ご活躍を敬意いたします。

■(社)日本オストミー協会会長:新井 貢様
大きな政府から小さな政府という流れの中で市町村の果たす役割が、益々大きくなりました。障害者福祉においても、地域の特性を生かした、市町村独自の取組みが求められています。市町村行政には、障害者福祉に関して、熟知した専門職が充分に配置されているとは言えない現状です。障害者団体がそれぞれの地域で生活する場合も制限や、困難性を解消するために専門職と連携のもと積極的に構築していく必要があります。個人一人ひとりの力には限界があります。組織化された団体こそが、大きな力を発揮できると考えています。我々障害者は、障害の専門家です。これまでの体験を活用すべき対処法であり、障害者自身が経験者で実行者である絶好のチャンスでも有ります。他の障害についても充分理解して全体を図る必要があると思います。今、全市町村等の行政への対応は難しくなってきています。私たちの大きな目標である数を増やさない限り、行政の力におされてしまいます。いかに会員を多くして組織率を上げる事が必要と思います。
我々の運動は、会員だけの運動ではありません。全国にいるオストメイトのための運動です。本部では「3つの不安」を掲げ、厚生労働省はじめ各部署へ折衝をしています。今問題となっているのは、医療行為といわれている、医師と看護師でなくては手を出せない、ストーマの交換です。永年折衝していますが、なかなか進みません。昨年も大臣はじめ局長他に生活実態を説明し、検討会が設置され、現在も進行中です。もう少し時間が掛かると思いますが、皆様のご理解を戴きたいと思っております。

■議 事
第1号議案から第5号議案まで、滞りなく拍手承認可決されました。  
☆補足説明(その1)
・おしゃべりサロン(藤沢)の時間を変更・・・11時からを⇒13時からに。
☆補足説明(その2)
・什器備品費として、事務局にシュレッター(名簿等の個人情報の処理)、プリンターの交換、講演会相談会等にプロジェクタが必要(今までは業者さんから借用していた)。
・役職等については、理事会で決定したいと思いますが、現在の形で留任したいと思います。(角田支部長)
・理事22名、監事2名、相談役1名が承認された(内、3名が新任理事)。総会後の理事会にて、各役員を決定、詳細は、会報にて発表します。
講演会:藤沢市海老根市長「障害福祉の現状について」
協会役員の方からも色々なご要望を伺っています。
出来るだけご要望に答えるようにしたいと思っています。
特に大規模災害が起きたときの対応が出来るよう既にやっています。
藤沢市の鳥は「カワセミ」
コカコーラの支援を頂き、ロゴマークのデザイン、市内13ヶ所の自動販売機に防災レーダー「カワセミくん」を設置。
災害時の必要時には、全部の販売機から飲み物・別に2リットル入りの水、毎年1万本を無償で、13ヶ所に各5万円の協力金を頂いています。
また、現在市役所にも設置されている情報テロップと同じように、自動販売機の上に13地区の通常のイベントの情報、災害時には、各地域の様々な情報のテロップが流れるようになっています。
新聞にも取りあげて頂きましたが、いろいろな団体といざと言う時のために安心の町づくりを象徴しています。
「市民経営の町」を行政と民間の皆様の力を頂こうと思っています。
藤沢市の人口は現在40万5千人、36万人から比率として112%増、内身体障害者の方たちの比率は122%から171%に増えてきています。
オストミーの方は、藤沢市全域で451人、協会に登録されている方は1割と聞いています。
「ノーマライゼーション」「リハビリテーション」「ソーシャルインクルージョン」抽象的な表現ですが、すべての人が輝く町、自分らしく生きる町、支えあいの出来る共生社会の考えが必要です。
市民目線、市民経営と言っていますが「100aの目線とは、子供の目線・お年寄りの背の高さ、車椅子の方の目線」その方達にやさしいユニバーサルな社会作りを考えています。
そのための、歩道の段差改修などにも取り組んでいます。
「心のバリアフリー」、自分の住み慣れた地域でしっかりと生活出来る事、それを支える社会活動も応援していく。
「医療政策」、施設の整備・コストの面を市として支える事、今までは小学校入学前までが医療費無料でしたが、4月1日から6年生まで。障害をもっている子供、それを支える家庭への支援助成。医師会、医療関係者と手を携えていくことからも講演、話し合いをしました。
「人にやさしい町」自分らしく生きる、共に、安心して暮らせる、障害者が負担に感じられない、当たり前に働ける社会を推進していきます。
地域生活でまかなえる、地域に戻る、移行できる入所施設(公共施設・病院・福祉施設を利用している方達の一般就労のための場、就労訓練施設など)を増やしていく。
いま、「湘南シークロス」という新しい街づくりをしていて、ここに新しいバリアフリーの施設の建設を目標に掲げています。
「訪問ケアサービス・305人」「日中活動保健サービス・1585人」「グループホームなどの入所35人」「相談支援、サービス利用計画135人」「手話通訳支援事業75人」「日常生活用具給付事業967人分」「移動支援48人分」など利用人員を掲げています。

「手話通訳者の派遣の拡大」、手話通訳者を増やしていく。派遣の規制を変える。交通費の支給助成。

「障害者の方達の歯科検診の充実」、静脈に弱い注射をして安静にさせ安心して歯科診療が受けられる、「静脈内沈静方法を月2回から4回に」「歯科検診訪問口腔衛生指導」地域の近くの歯科医で検診が受けられる、研修を積んだ「歯医者さんの育成」。

「障害者のためのグループホーム、ケアホームなどの設置の充実、25ホームから毎年2ヶ所ずつの設置」で障害者の自立をしていく。
障害者の方の「自立の出来る所得を得られる、働く場所を造る」。
「授業料の軽減」「ストーマ用具の自己負担助成を1割負担から全額助成へ」

「移動支援の時間を24時間から48時間に拡大」「障害児童・生徒の放課後の支援」「小学児童のディサービスを15日から23日に拡大」。

これから公共施設、公園などを作るときは、ユニバーサルデザイン化が必要だと思います。
オストメイト用トイレは12ヶ所に設置しています。21年度は2ヶ所、22年度以降も公共施設に設置予定です。

藤沢市の花は「フジ」木は「黒松」「カワセミ」の自然環境を損なわない、安心してすめる町づくりをしていきたいと思っています。
これからもよろしくお願いいたします。
災害時の装具個人備蓄場所の確保について、他市(習志野市他)でも実施していることなので、希望に副うよう、関係課と調整するよう指示をされていました。  一歩前進です。
ご講演の後は、コロ・イレ・ウロのグループに別れ、情報交換が活発に行われました。藤沢市市民病院看護師の新村智子様には、数名の方の個別相談をしていただきました。

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更新日:2010年9月5日