大和相談会(大和市)
主  催 (公社)日本オストミー協会神奈川支部
日  時 平成28年10月16日(日)13時30分~16時30分
場  所 イオンモール大和 3階イオンホール
大和市下鶴間1-2-1
交  通 小田急線鶴間駅東口 徒歩6分
講演・相談員 「オストメイトと病院との関わり方」
大和市立病院 皮膚・排泄ケア認定看護師 木寺 邦子 様
展示会 有り
参加費 無し
出席者 計79名
相談会報告
講 演:「オストメイトと病院との関わり方
<ストーマ生活で知っておきたいこと>
1.装具の特徴
 ①単品系(ワンピースタイプ):面板とストーマ袋(パウチ)が一体である。
  ●長所
   ・面板が軟らかく薄いため、違和感が少なく密着しやすい。
   ・一体形なのでパウチを付ける手間が省ける。
   ・ツーピスタイプに比べて安価である。
  ●短所
   ・面板を貼るときにパウチが一体で付いているので、ストーマを直接見られない。
   ・パウチが汚れても、パウチのみの交換ができない。
   ・面板をハサミでカットするときに、誤ってパウチを一緒に切ってしまうことがある。
 ②二品系(ツーピースタイプ):面板とストーマ袋(パウチ)が分かれる。
  ●長所
   ・ワンピースタイプの面板と比較し面板が全体的に硬い。
   ・フリーカットの面板の場合、ハサミでカットしやすいしパウチを誤って切ることがない。
   ・パウチのみ交換ができる。
  ●短所
   ・面板にパウチを固定するときに嵌合部が硬い物が多い。
   ・指先の力が弱い方は苦労するときがある。
   ・パウチが汚れても、パウチのみの交換ができない。
   ・面板(嵌合部)からパウチが外れる場合もあるので、嵌合状態のチェックが必要である。
   ※装具(パウチ)の排泄口(排便処理口)の大きさも、便の軟・硬等の性状に合わせて選択したい。
2.ストーマ用アクセサリーや下着
  ●剥離剤
   ・皮膚に付着した粘着剤、皮膚保護剤を剥がしやすくする。
    (不織布に浸透させたワイプタイプやスプレータイプ等があり、アルコール成分を含んだ物もある)
  ●洗浄剤
   ・装具交換時の皮膚の洗浄剤
    (リモイスクレズは使用後、拭き取りだけで良い。セキューラCLは弱酸性で泡立ちが少ないが、水での拭き取りが必要)
  ●下着
   ・オストメイト用下着も市販されている。自分なりに工夫して自分用を手作りしても良い。

3.ストーマ外来での事例
 ★晩期合併症・ストーマ旁(ボウ)ヘルニア
  ・手術の際腹部の筋肉も切ることや、高齢により筋力低下により腸が出やすくなる。
 ★皮膚の炎症
  ・便や尿等の排泄物により炎症やただれたりする。
  ・抗がん剤の使用すると皮膚が黒ずんだりただれたりする。
  ・尿で皮膚が硬く厚くなり、装具が貼りにくくなる。
 ★ストーマ部の漏れ
  ・合併症の発生によることもある。
  ・体重の変化(増減)でストーマも変化する。
  ・年齢によって起こる変化(しわ・たるみ等)
  ・腸壁の変化(体重変化・加齢等)

 ※30年以上問題なかった方で、漏れるようになったという方もいた。

 ※講演の後に各グループに分かれて懇談をしたが、主に経験者が経験の少ない方への情報提供に集中したようでした。
  出席した方からは「会場に来て、直接お話ができたことが励みになり大変良かった」と多くの方が話されていました。

前ページへ

更新日:2017年 3月20日