主 催 |
(公社)日本オストミー協会神奈川支部 |
日 時 |
平成27年10月25日(日) 13時30分~16時30分 |
場 所 |
横須賀市総合福祉会館 5階視聴覚室 横須賀市本町2丁目1 |
交 通 |
JR横須賀駅下車 徒歩8分 |
講演・相談員 |
「ストーマ外来から見たケアの在り方・・・
大丈夫ですか!あなたのケアは?・・・」
横須賀市立市民病院 皮膚・排泄ケア認定看護師 横山 優美様 |
展示会 |
有り |
参加費 |
無し |
出席者 |
計45名 |
相談会報告 |
本日は快晴の中横須賀市内では「横須賀神輿パレード」が開催され、市内各地から集結した多数の神輿や山車が、横須賀中央駅~中央大通り~米海軍基地内へパレードする行事と重なってしまいました。車の交通規制(普段は車で5分足らずの所1時間強!!) 歩行者の通行規制が続く中、人ごみをかき分けて?多くの皆様に参加していただきました。
講 演
「ストーマ外来から見たケアの在り方・・・・大丈夫ですか!あなたのケアは?・・・・」
本日はメーカー・販売店様の協力を得て、ストーマ模型や装具・アクセサリー類を提供して頂き、実地研修形式で進めたいと考えました。
ストーマ外来を利用している方、ストーマを造設してから長く、その時点で教えられた方法と今では手当の方法又装具も進化している。
さまざまな便利な物が出来ているが、その特徴と取り扱い方法を正しく知る事で、ケア方法の修正をするチャンスとして戴きたい。
実際の患者様のケアの前後の実例写真にて改善事例の紹介がありました。
①はがし方
②洗浄の方法
③面板孔の在り方
④面板穴の切り方
⑤パウチの貼り方
1、はがし方について(はがし方の影響)
・パウチを剥がす時は、剥離剤を必ず使用する事。剥がし方の指導をする事で、皮膚保護ケアが可能となった。
以上のお話をもとに、全員で剥離剤を使用してパウチの剥がし方の実練習を行った。
・交換の期間はあくまでも目安です(装具のふやけ幅が、1㎝以内の間隔を目安とし、設定された交換間隔が短かすぎても、長すぎても皮膚に負担がかかることがある事を知ってほしい)。
①剥離剤を使用する。
②ゆっくり剥がす。
③被膜剤を使用する。(皮膚がデリケートな方)
<剥離剤の使い方>
・剥離剤は上から下に滑り込ませる様に入れる。
・手を使わずに剥離剤を十分時間を置いて。(剥離剤がしみこむ時間の10~20秒)から少しずつ剥がす。
2、洗浄の方法(泡のクッションで洗う)
・生クリーム位に泡立てて洗うことで、汚れを十分落とせる。ゴシゴシ洗わないで欲しい。
・強いシャワーを直接に掛けて洗い流さない。(皮膚の油分を取ってしまうので皮膚にさらに負担が掛る) ⇒ 石鹸を流す程度で良い。
拭く時は抑える様にあるいはやさしく包み込む様に拭き、横に拭き取らないこと。
3.面板孔の在り方
・面板孔が小さ過ぎるとストーマに当たり、浮腫ができるので大き目に開けてペースト等を使用する。大き過ぎても小さ過ぎてもだめなので、面板孔の切り方に注意する。
プレカットで合せられない場合や切るのが苦手な人は、手で広げる装具も有るので、ストーマ外来で相談してほしい。
・プレカットで合せられない場合や切るのが苦手な人は、手で広げる装具も有るので、ストーマ外来で相談してほしい。
・ストーマ専用のハサミを使用する。
・ハサミの切り口の角を手で滑らかに修正する事も忘れないで下さい。プレカットの場合も同じように手で滑らかにする。
4、装着の時の注意
・片方に寄ったり、切り口の角がぶつかると腸が傷つくので手で滑らかにする。そして中心に腸が来る様に貼る事が大切。
・立位や座位でも姿勢でお腹の形は大きく違ってくるので考慮してきちんと貼らなければ、装具から漏れてしまう事になり皮膚の炎症になる。
・シワがある場合は十分にシワを延ばして貼る。皮膚が垂れていて見えにくい時は皮膚を上に持ち上げてケアする。立って見えにくい時はイス等に浅く腰掛けながら、背もたれに軽く寄りかかって交換する。手鏡等で見て貼っても良い。
・ワンピースの場合は、パウチを半分にして、3時と9時の所に折り曲がった半分の所を当てて貼っても良い。
※装具交換後外した装具の状態を見る事が大切です。ふやけ具合(白色部分)が交換の間隔で、ふやけが1㎝以内におさまっているかどうかで交換するのが目安です。
面板の外側周囲が溶けている場合は汗の影響。皮膚の保護効果が低下するのでもう少し早く交換する事。
白くふやけた処は、水分を吸収して皮膚を守ってくれている。更に使いすぎると皮膚保護機能が無くなっていくので注意が必要。
★グループ別相談会
<コロストメイトグループ>
・1回目の時に一時的にストーマにして2回目で元に戻すとのことでしたが、腸が短くなって居て届かなくて戻せないとの話しになってしまった、病院ではいろいろと手をつくしてくれたが、だめで永久に人工肛門になってしまった。
元々大食いだったのが小食になり食べたくない時もあるらしい、心配しているがカロリメイトやサプリメントなどで我慢している。
今回の相談会も行きたくないと言いだし、抗癌剤を服用中のため嘔吐などして落ち込んでいる(ご主人様の代理で奥様が出席されました)。
<イレオストメイトグループ>
・術後当初は皮膚の手当に苦労したが、今は落ち着いている。外出もできるようになり健康に注意するようになった。大腸も残っていて元の肛門に戻す計画もあるので更に健康維持に努めたい。
・潰瘍性大腸炎ですが、今のところ困ったことはないです。何をしても大丈夫か、しては悪いのかを知らないのでたくさん勉強したい。 ※今回の講演は実技を含めた練習方式のため、皆さん大変勉強になったようでした。
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